家を購入するために住宅ローンについて相談したいことがあるけれど、どこに相談するのが最適か迷っている人は多いのではないでしょうか。
借り入れられる金額や住宅ローンの種類はどれがいいのかなど、悩みは人それぞれです。そして住宅ローンの相談するタイミングや悩み事によって、最適な相談先は変わります。
本記事では、住宅ローンを相談する3つのタイミングや4つの相談窓口を紹介します。事前準備をしっかりして、悩み事に合わせた相談窓口を利用することで、適切なアドバイスを得られるでしょう。
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名前 | Mocoパパさん |
相談先 | ハウスメーカー 不動産会社 |
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利用ツール | モゲチェック | |
利用時期 | 2023年 | |
運営メディア | 家を建てる犬 |
※当メディアでは、ユーザーの生の声をお届けするために、商品・サービスの利用者に直接取材を行っています。
編集部
目次
住宅ローンを相談する3つのタイミング
住宅ローンについて、いつ相談することが望ましいのか悩むこともあるでしょう。住宅ローンの相談のタイミングは大きく分けて3つあります。目的や内容によって、適切なタイミングで相談することが必要です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
住宅購入決定前
最初に相談するタイミングが住宅購入を決定する前です。このタイミングで相談する場合は、購入する家の金額が決まっていません。よって、収入に合わせた無理のない返済額や返済プランについて把握することができます。
この時点で相談することによって、住宅ローンを契約するための時間の制約がないことがメリットです。時間の余裕があるため、ライフプランを含めた計画もじっくり練ることが可能です。複数の相談窓口にも相談でき、より深い知識を身につけることができるでしょう。
しかし、購入する家が決まっていないので、正確な借入金額を把握することは難しいです。そのため借入金額を無視した物件選びが難しく、思い切った決断がしづらいのがデメリットといえます。
住宅購入決定後
住宅ローンの相談をするタイミングとして、住宅の購入を決定したあとでおこなうことも一つです。購入したい物件の価格がわかっているので、しっかりとアドバイスをもらい、月々の返済金額や返済年数など詳しい返済計画を立てることができます。
購入したい物件が決まっていて、売買契約をまだ済ませていない場合は、すぐにでも相談に行くことをおすすめします。気に入った物件でも契約を済ませていなければ、他の購入希望者が先に契約する恐れがあるためです。
ただし、住宅ローンの仮審査が通っていなければ売買契約をできなかったり、他の審査済の人が優先されるケースもあります。
住宅ローン借り換え時
さまざまな目的で住宅ローンの借り換えを検討するために、相談するパターンもあります。借り換えることで金利が下がり、月々の返済を減らすことが可能です。
その他にも将来の金利上昇が不安なため、借り換えで変動金利から長期間固定金利に切り替えるケースもあります。また保険内容にもよりますが、借り換えることで団体信用生命保険の内容を充実させることも可能です。
住宅ローン契約者の他の借入状況や収入・健康状態によっては、借り換えが難しいこともあることを念頭に置いて、相談してみましょう。
“参考:金融広報中央委員会「固定金利・変動金利など金利タイプの違い」”
住宅ローンの4つの相談窓口とそのメリット・デメリット
住宅ローンの相談先は大きく分けて4つあります。それぞれに特徴や強みがあるため、自身の悩みに合わせた相談先を選ぶとよいでしょう。
金融機関
銀行など、住宅ローンを商品の1つとして取り扱っている金融機関で、住宅ローンの相談ができます。金融機関に相談するメリット・デメリットを見てみましょう。
金融機関に相談するメリット
金融機関では住宅ローン専任の担当者が、住宅ローンについての相談を受け付けています。住宅ローンの基礎知識だけでなく、申し込みから契約まで正確な情報を、無料で教えてもらえるのが大きなメリットといえるでしょう。
相談する金融機関で取り扱っている商品を詳しく説明してもらったり、商品をもとにシミュレーションしたりしながら返済計画を練ることもできます。
また、住宅ローン相談会を催している金融機関も多いです。相談したからといって、必ずしも住宅ローンの契約を結ぶ必要はないため、気軽に相談してみてください。
金融機関に相談するデメリット
金融機関に相談するデメリットは、相談先で取り扱っている商品のことしかわからないことが多いことです。他の金融機関の商品の情報はあまり提供してくれないので、その場で比較もできず、他の金融機関へ出向かなくてはなりません。
もう1つのデメリットは、金融機関で相談しても最初に提示されるのは、収入額から見た借入可能額や返済計画ということです。
金融機関では、ライフプランや家計の実情まで考慮してアドバイスしてくれるわけではありません。相談するときには、ライフプランや家計の実情をきちんと伝えることが必要です。
関連記事:【2024年最新】住宅ローンのおすすめ銀行10選を徹底比較!
住宅金融支援機構
住宅支援機構とは民間金融機関と提携して、全期間固定金利であるフラット35を提供している機関です。住宅金融市場における安定的な資金供給を支援しており、この住宅金融支援機構でも住宅ローンの相談にのってくれます。
住宅金融支援機構に相談するメリット
金融機関の窓口同様に無料で相談が可能です。住宅金融支援機構で取り扱っているフラット35を始め、35S・50などの商品の相談ができます。フラット35は全期間固定金利タイプの商品なので、35年ローンなど長期的な視野でシミュレーションしやすいのがメリットです。
住宅金融支援機構は、国土交通省や財務省が所轄しているため、国の補助金や減税制度についてのアドバイスも期待できます。
住宅金融支援機構に相談するデメリット
住宅金融支援機構は、金融機関と比べると相談窓口が少ないことが大きなデメリットになるでしょう。全国各地でセミナーや相談会をおこなっていますが、開催日時も限られていて事前申し込みが必要です。参加できる人数に制限もあり、地域によっては参加が難しいこともあります。
また、通常の相談窓口でも可能ですが、電話がメインで時間も9時から17時までと限られていることもデメリットの1つです。
不動産会社の相談コーナー
不動産や住宅のプロである不動産会社の相談コーナーで、担当員や営業マンに住宅ローンの相談もできます。
不動産会社で相談するメリット
不動産会社は不動産の売り買いをするプロなので、住宅購入の流れから住宅ローンについてまで、あわせて教えてもらえることが魅力といえるでしょう。
顧客をとおしたリアルな体験談を知っていて、住宅ローンについて豊富な知識も持っています。そのため、現実的なアドバイスをもらえるのが大きなメリットです。
不動産会社で相談するデメリット
不動産会社にとっては、自社の商品で売買契約することが最大の目的なので、自社の利益に反することはできません。そのため住宅ローンの相談においては、相談者の条件で必ず契約できる住宅ローンの提供を優先することを、頭に入れておきましょう。
また、自社と提携している金融機関の商品に関することしか、相談にのってくれない不動産会社もあります。
その他にも、契約を決めていない状態での相談にも注意したい点があります。営業マンや相談員の話に流されて、安易に契約してしまう可能性があることも踏まえたうえで相談してください。
住宅ローン経験者
友人や知人など、周りに住宅ローンを組んだことのある知り合いがいたら話を聞いてみると良いでしょう。
住宅ローンを組む際に、ある程度下調べをした経験や話を聞きに行った知見があるため、よりリアルな声を聞くことができるのもメリットです。
また、話を聞いた上で気になる点をあらい出して各所に聞きに行くと、より深く知ることができるのでおすすめです。
ファイナンシャルプランナー(FP)
お金に関する専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)に、住宅ローンに関する相談をするのも1つの手です。
ファイナンシャルプランナーに相談するメリット
ファイナンシャルプランナーはお金に関するプロです。そのため、住宅ローンの選び方や住宅ローンに関する疑問について、総合的に相談できます。相談者の収入や家計など、状況に合わせて提案してもらえるでしょう。
ファイナンシャルプランナーは自社の商品を売るわけではありません。よって基本的には利害が絡まず、中立的な立場からアドバイスしてもらえるのが大きなメリットです。
ファイナンシャルプランナーに相談するデメリット
ファイナンシャルプランナーに相談する場合は、基本的には利害が絡みませんが、例外もあります。例えば、不動産会社や銀行主催の相談会など、特有の商品に関連するイベントの際には利害関係が絡むため、中立的な立場からのアドバイスがもらえるとは限りません。
また、ファイナンシャルプランナーに相談する大きなデメリットは、費用がかかることです。日本FP協会によると、47.3%のファイナンシャルプランナーが、1時間の相場を5,000円から10,000円に設定しているようです。
他の相談窓口は無料であるため、回数の目安を決めておいて相談するとよいでしょう。
“参考:日本FP協会「FPを知る | 相談料の目安(有料相談)」”
住宅ローン相談の前に必要な準備
住宅ローンについて相談すると決めたあとは、準備をしておくことで正確な収支がわかり、スムーズに相談することができます。
- 相談する内容の整理
- 相談時に必要な書類を揃える
- 住宅ローンの商品について調べておく
では詳しく見ていきましょう。
相談する内容を整理しておく
スムーズに相談できるように、相談したい内容を次のようにまとめておきましょう。
- 借入可能な金額ができるのか
- 住宅ローンの種類
- どのくらい頭金が必要か
これらは一例ですが、人によって相談したい内容は違います。頭のなかで考えておくのではなくメモにまとめておくことで、質問内容がより明確になるでしょう。
相談時に必要なものを準備しておく
相談時には用意しておくとよい書類などがありますが、準備しておく書類は相談するタイミングによって変わってきます。
住宅購入を決める前に相談するとき
住宅購入を決める前に相談する際は、次のものが必要です。
- 源泉徴収票もしくは確定申告書と決算書
- 健康保険証
- ローンがあればその明細書
上記の書類を確認することで、正確な年収や借入状況がわかります。それらを把握したうえでどのくらい借入できるのか、適切な返済額についてアドバイスをもらえます。
住宅購入を決めたあとに相談するとき
住宅の購入を決めたあとで相談する場合に必要な書類は以下のとおりです。
- 物件の概要がわかるパンフレット
- 販売価格が分かる書類
- 身分証明書
- 認印
購入する物件の価格がわかることで、住宅ローンの担保にする不動産の価値を算出できます。実際に融資できる金額や月々の返済額まで算出することが可能です。
借り換えするとき
借り換えの相談時には収入額が分かる源泉徴収票の他、現在借り入れている住宅ローンの返済表も用意しておきましょう。返済表があることで、今現在の返済の金額や残額から見た具体的な相談ができます。
その他にも、借り換えたあとのライフプランを計画しておくことをおすすめします。今後かかる可能性のある費用をリストアップして、どのような支払い方法にしたいかを考えておきましょう。計画に合わせた支払いプランを提示してもらえます。
住宅ローンの商品について調べておく
住宅ローンの種類には、どのようなものがあるのかを事前に調べてから相談しましょう。把握せずに相談しても時間がかかり、説明を受けても判断が難しい場合があります。
調べる内容としては、変動や固定といった金利のタイプや、元利均等返済や元金均等返済といった返済方法などがメインです。
悩み別で選ぶおすすめの相談相手
住宅ローンを組むとき、経験者に聞くのも良いですが、悩みによって質問をする人を選ぶようにしましょう。
ここでは悩み別のおすすめの相談相手をご紹介していきます。
住宅ローンを組むのが心配なら
「住宅ローンを組むことが心配…」という場合は、ファイナンシャルプランナーに相談するのがおすすめです。
銀行や不動産業者の方に相談してしまうと、仕事柄どうしても説得をされてしまいます。
より中立的な視点でアドバイスをもらうためにも、ファイナンシャルプランナーに相談するようにしましょう。
お得な住宅ローンが知りたいなら
お得な住宅ローンが知りたいのであれば、不動産業者の方に聞くのがベストでしょう。
また、住宅ローンを組んだことのある友人や知人から情報を得るのも大切です。過去に住宅ローンについて情報収集をしたことがあったり、ファイナンシャルプランナーに相談したことがあったりするので、今の住宅ローンにした決め手なども聞いておくと参考になります。
審査が通るか不安なら
一度審査に落ちたことがある方や、ご自身の信用が心配な場合、銀行や不動産業者の人に相談してみると良いでしょう。
特に、過去にカードの審査や賃貸の審査に落ちた経験がある方は要注意です。
住宅ローンを組む前に、どんな理由で落ちやすいのか事前に不動産会社の人に聞くようにしてください。
住宅ローン相談の流れ
住宅ローン相談までの流れは以下のとおりです。
- 相談する内容を整理
- 相談先を決めて予約する
- 必要なものを揃えておく
- 相談する
まずは相談したい内容をリストアップして整理しておきましょう。漠然とした不安で相談すると時間もかかり、聞きたいことや話したいことがあっても漏れてしまうことがあります。
相談先は飛び込みでも都合が合えば、相談できるかもしれません。しかし、大抵の場合は事前予約が必要です。予約方法は、電話や相談先のサイトから問い合わせるのが一般的です。
また、必要な書類をきちんと揃えておくことで、相談する時間を有効活用することができます。せっかく相談に行っても、相談先が必要とする情報がわかってないと、正確な年収や物件価格を調べるために時間がかかるからです。必要なものは相談先によって異なることがあるため、予約時に聞いておくことをおすすめします。
相談時には、聞きたいことがあれば遠慮なく聞いて、疑問点をクリアにしておきましょう。アドバイスをもとに、気になることを納得するまで相談することが重要です。
住宅ローン相談で注意したいこと
最後に、住宅ローンを相談する際に注意したいポイントについて紹介します。相談した結果、どのような種類のローンにするのかや、借入金額・返済年数などについては自分で決めましょう。相談内容によって相談先を変えることも重要です。
最終判断は自分でおこなう
最初に注意したいポイントは、最終的な判断は自分でおこなうことです。相談すると、いろいろなアドバイスをもらえますが、契約した住宅ローンの支払いをしていくのは自分です。
相談して得られたアドバイスを、そのまま鵜呑みにして選択するのは危険といえます。相談した相手の判断は正しいと思いがちです。しかし、返済していくなかで当初の予定が変わったときに、自分で決断したことでなければより後悔することになるかもしれません。
アドバイスを参考にするのはよいのですが、すぐに決めることをせずに家族とも話し合いながら、自分なりに納得して決めていくとよいでしょう。
相談内容で相談先を変える
相談する際に特に重要なことが、的確な相手に相談することです。例えば、金融機関は住宅ローンの商品について詳しいですが、各家計の収支に合わせた住宅ローンの提案は得意ではありません。
また不動産会社は、自社が提携している商品には詳しいですが、取り扱ったことのない金融機関の住宅ローンについては、情報を持っていないことが多いでしょう。
ファイナンシャルプランナーに関しては、ライフプランを含めた住宅ローンの相談にのってくれますが、相談費用が発生します。
本記事で紹介した相談先によって、それぞれ得意分野は変わるものです。相談する先に合わせた相談事をすることでよりスムーズに悩みを解決することができます。自分に必要なことをよく考え、それに合わせた相談先を選ぶようにしましょう。
複数に相談に行ってみる
住宅ローンの相談は、複数の窓口に行くことをおすすめします。金融機関では、取り扱っている住宅ローンの商品情報しか提案しません。1つだけでなく複数の金融機関に相談に行くことで、さまざまな住宅ローンの商品を知ることができます。
ファイナンシャルプランナーは、人によって持っている情報が違うことがあり、同じ悩みを相談しても得られるアドバイスは違うかもしれません。
複数の相談窓口へ出向くことで、住宅ローンについての知識も深まります。その結果、契約する住宅ローンの金利のタイプや保障内容、返済方法について的確に比較検討できます。
自分に合うタイプを知ることで、納得のいく住宅ローンを契約することができるようになるでしょう。
【住宅ローン相談経験者にインタビュー】住宅ローン相談の実態を聞いてみた
住宅ローンの相談しようと思った経緯やきっかけを教えてください。





金融機関への相談はどのようなタイミングで行いましたか?



住宅ローンの相談をする前に準備しておいたほうが良いと感じたものはありましたか?



住宅ローンの相談・プランを決定する上で、最も悩んだポイントは何ですか?





まとめ
住宅ローンの相談先は大きく分けて4つあります。相談先によってメリット・デメリットがあるため、悩み事に合わせた相談先を選びましょう。
相談する前に必要な準備をしておくことでスムーズに進むので、あらかじめ用意しておくことをおすすめします。
複数の相談先に相談して広く情報を集め、さまざまなプランを比較して自分に合った住宅ローンを契約しましょう。