小田急不動産は、小田急電鉄のグループ会社が運営する不動産会社で、設立から50年以上経つ老舗です。しかし、不動産売却についての口コミ・評判は高く評価されているのでしょうか。実態を知らずに利用すると、思うような取引ができず後悔するかもしれません。
そこで本記事では、小田急不動産について利用者にアンケート調査したリアルな口コミ・評判を紹介。基本的な特徴やメリット・デメリットも解説するので、ぜひ不動産売却の依頼先を選ぶ参考にしてください。
不動産仲介会社の売買実績ランキングTOP3
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関連記事:【2024年】不動産仲介の売買実績ランキングTOP12!信頼できる大手不動産会社の特徴を徹底比較
目次
小田急不動産のリアルな口コミ・評判を紹介
さっそくですが、小田急不動産の利用経験があるユーザーからの口コミを紹介します。よい評判・いまいちな評判の両方を紹介するので、サービスの利用を検討するうえで、ぜひお役立てください。
以下は小田急不動産のアンケート概要と総評です。
調査概要 | 小田急不動産で不動産投資をしたことがある方に向けたアンケート |
調査方法 | Web調査 |
調査項目 | ・サービススピードに対する満足度 ・売却価格についての満足度 ・査定価格についての満足度 ・担当者の対応の良さについての満足度 ・企業や担当者の信頼性についての満足度 ・利用して良かった点 ・利用して改善してほしい点 |
調査期間 | 2024年3月15日~2024年3月22日 |
回答数 | 13 |
小田急不動産のよい口コミ・評判
- たくさんの情報を提供してくれた
- 担当者が誠実で相談しやすい
- 査定額が高く満足




小田急不動産のイマイチな口コミ・評判
- 決断を急かす担当者がいた
- 売却価格が予想より低かった
- 仲介手数料が高かった
- 担当者の知識が乏しい




小田急不動産の口コミ・評判のまとめ
小田急不動産のアンケートを確認すると、担当者への評判と売却価格や手数料に関する評判がほとんどでした。
担当者への評判では、「たくさんの情報を提供してくれた」「担当者が誠実で説明がわかりやすい」「親身な対応で相談しやすい」といった良い評判が多かったです。小田急不動産では、能力開発研修や自己啓発支援研修、知識教育研修などさまざまな育成メニューで社員の成長をサポートしています。人材育成に力を入れていることが、担当者の対応への満足度に繋がったと言えるでしょう。
一方で、「決断を急かす担当者がいた」「担当者の知識が乏しい」といった悪い評判もありました。合わない担当者にあたってしまう場合もあるため、その場合は担当者の変更を依頼するなど、我慢せずに伝えたほうがその後の取引もスムーズにいくためおすすめです。
売却価格や手数料に関する評判では、「査定額が高く満足」といった良い評判もありましたが、「売却価格が予想より低かった」「仲介手数料が高かった」という悪い評判もみつかりました。小田急不動産は小田急沿線の不動産売却に強いため、その他のエリアの売却では満足できない取引になる可能性もあります。他の不動産会社も検討しておくとよいでしょう。
小田急不動産の特徴
画像出典元:小田急不動産公式HP
- 初めて不動産売却をする人
- 不動産売却の選択肢を増やしたい人
- 充実した売却のサポートを受けたい人
小田急不動産は、初めて不動産売却をする人でも迷わないよう、無料の査定や相談、公式ホームページ上でのノウハウ提供などをおこなっています。
売却方法は、仲介以外に小田急不動産が買主になる買取や、売却後も賃貸で住めるリースバックにも対応しています。複数の方法に対応可能なため、別途不動産会社を探す必要がなくなります。
また、老舗で大手の不動産会社のため、提供されているサービスも充実しています。詳細は後で解説しますが、早期売却や引き渡し後のトラブル対策になるものがあり、安心して売却しやすいでしょう。
サービス名 | 小田急の仲介 |
2022年度取扱高 | 497億円 |
2022年度仲介件数 | 1,155件 |
1件あたりの取引金額 | 4,303万円 |
手数料収入 | 24億円 |
店舗数 | 15店舗(2024年3月時点) |
対応エリア | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
対応物件 | 戸建て・マンション・土地・その他 |
※1件あたりの取引金額=取扱高/仲介件数
“参考公益社団法人不動産流通推進センター「2023不動産業統計集」”
小田急不動産の運営会社
社名 | 小田急不動産株式会社 |
本社所在地 | 東京都渋谷区初台1丁目47番1号 |
設立年月日 | 1964年12月16日 |
事業内容 | ・土地建物販売業 ・土地建物賃貸業 ・仲介斡旋業 ・投資開発業 ・買取再販業 |
公式HP | https://www.odakyu-fudosan.co.jp/ |
小田急不動産株式会社は、鉄道やバス、観光、流通、ホテルなど住生活に関わる事業を展開する小田急グループの中核企業です。仲介での売買以外に、分譲や投資開発もおこなっているので、土地活用についても相談可能です。
設立は1964年と歴史は長く、過去には上場していましたが2007年に小田急電鉄の完全子会社となり、2024年現在は上場廃止されています。グループ内で連携し、業種を超えたサービスを提供。顧客が望まないサービスは一切しないことを公言しています。2022年3月期から経営の純利益は上昇傾向で、倒産する可能性は低いでしょう。
小田急不動産の4つのメリット
小田急不動産で、不動産売却をするメリットは次の4つです。
- 小田急沿線の不動産売却に強い!
- 売却サポートサービス「ソナエアラバ」を提供
- 不動産一括査定サイト「すまいValue」から依頼可能
- 直接買取なら仲介手数料無料
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
メリット①小田急沿線の不動産売却に強い!
小田急不動産は小田急沿線で街づくりに携わってきたことから、地域の事情について詳しく、蓄積されたデータも豊富です。そのため小田急沿線エリアだと査定の精度が高く、営業力も高いです。
また、展開している店舗はいずれも小田急線の駅に近く、徒歩でも行きやすいです。集客力に期待ができるため、小田急沿線の物件であれば、早期の売却を期待できます。
実際に売り出し中の物件も、小田急線・小田急江ノ島線・小田急多摩線に分けて、土地の面積や駅からの徒歩の距離で、相場を紹介しています。小田急沿線の不動産を売却するなら、小田急不動産から情報を収集すると効率てきです。
メリット②売却サポートサービス「ソナエアラバ」を提供
ソナエアラバは、売主や買主向けに次の10のサービスを提供しています。
- 住宅設備機器保証
- 建物状況調査&既存住宅瑕疵保証
- 水廻りクリーニング
- 境界確認・仮測量
- 24時間緊急駆け付け
- リペアサービス
- 居住中ホームステージング
- 買取保証制度
- つなぎサポート
- 納税サポート
例えば設備や建物の保証があれば、引き渡し後に発覚した不具合に対処する負担が軽減されます。クリーニングやリペア、ホームステージングを利用すると、見た目を綺麗にできて、内覧に来た人の購入意欲を高めてくれるでしょう。
いくつかのサービスには、築年数や面積などで利用が制限されているものがあります。利用してみたいサービスがある人は、事前に売却したい不動産が対象なのか確認してください。
メリット③不動産一括査定サイト「すまいValue」から依頼可能
不動産一括査定サイトとは、一度の不動産情報の入力で複数の不動産会社へ査定依頼が可能なサービスです。すまいValueは、小田急不動産を含む、三井不動産リアルティグループや東急リバルブなど大手6社が共同で運営されています。
他のサービスでは数千社が提携しているところがありますが、悪質なところに出会う可能性もあります。すまいValueであれば、どこも信頼のおける大手のため、安心して利用できるでしょう。実際、利用者の95.5%以上が満足しており、売却にかかる期間は平均で2.7ヵ月です。精度の高い査定と各社の実績から、売却期間の短さにつながっています。
利用は無料ですので、最寄りの小田急不動産へ相談する前に、一括査定で最新の相場を調べるのもよいでしょう。不動産の種類や住所を入力するだけで、最短60秒あれば査定依頼は完了します。
すまいValueや他の不動産一括査定サイトについて、詳しく知りたい人は次の記事も参考にしてください。
関連記事:すまいValue(バリュー)の評判を徹底調査!リアルな口コミやメリット・デメリットを解説
関連記事:不動産一括査定サイトおすすめランキング16選を比較【2024年3月最新】売却の体験談を掲載!人気サイトの評判や選び方も
メリット④直接買取なら仲介手数料無料
直接買取とは、売却先が依頼した不動産会社になる取引です。仲介での売却と違い、買主を探す必要がないため、仲介手数料は無料になります。仲介手数料は売却価格で変動し、3,000万円で売れると上限は100万円超えです。引き渡しまでにかかる費用を節約したいならば、直接買取はおすすめです。
小田急不動産の買取基準・条件は次のようになっています。
区分所有マンションの場合 | ・最寄り駅から徒歩15分圏内 ・専有面積が40平米以上 |
土地・戸建ての場合 | ・最寄り駅から徒歩20分圏内 ・面積が80平米以上 |
対象エリア | ・小田急線沿線 ・都心線(港区・渋谷区・新宿区・千代田区など) ・その他23区 ・武蔵野市など |
買取価格は、不動産会社が転売で利益を出すため、仲介より安くなる傾向です。実際に利用するかは、買取価格を聞いてからにしましょう。
小田急不動産の2つのデメリット
小田急不動産売却には、次の2つのデメリットもあります。
- 店舗数が少なく小田急沿線以外だと利用しづらい
- 両手仲介・囲い込みのリスクがある
デメリットもきちんと確認してから利用を決めるようにしましょう。
デメリット①店舗数が少なく小田急沿線以外だと利用しづらい
小田急不動産は大手の不動産会社ですが、小田急沿線以外に店舗はなく、対応エリアも東京・神奈川・千葉・埼玉に限られます。
提携しているすまいValueを使えば、どこにある不動産でも相場は調べられますが、小田急不動産へ売却依頼できない可能性は高いです。
小田急沿線から離れているが、サポートは魅力的なので利用したい場合は、最寄りの店舗へ電話などで直接相談してみてください。物件によっては対応してくれるかもしれません。
デメリット② 両手仲介・囲い込みのリスクがある
両手仲介とは、小田急不動産が自社で独自に買主を見つけ、売主と買主の両方から仲介手数料を受け取る取引です。両手仲介自体は問題ありませんが、囲い込みという他の不動産会社から買主を紹介されても取引を断る行為をされると、売主は不利益を被ります。
仲介手数料による自社の利益が優先され、引き渡しまでに時間が本来よりかかってしまいます。売主が囲い込みをされていることに気づくのは難しく、知らない間に売却の機会を逃しているかもしれません。
対策は、売却を他の不動産会社にも依頼することです。一般媒介契約という仲介の契約であれば、何社にでも売却の依頼ができます。たとえ1社に囲い込みをされても、他社で売却の機会を得られるでしょう。
小田急不動産と他サービスの違いを比較
小田急不動産の対応エリア内には、他にも不動産会社はいくつもあります。どれだけ小田急不動産のメリットが気に入っても、サービスの比較をしないと、より自身に合ったところを見落とすかもしれません。そこで、仲介の実績が多い三井のリハウス・東急リバブルと比較してみました。
小田急不動産 | 三井のリハウス | 東急リバブル | |
2022年度 取扱高 |
497億円 | 1兆9,184億円 | 1兆8,213億円 |
2022年度仲介件数 | 1,155件 | 39,106件 | 29,577件 |
店舗数 | 15店舗 | 291店舗 | 219店舗 |
対応エリア | 東京・神奈川・埼玉・千葉 | 全国 | 札幌、仙台、東京、神奈川、埼玉、千葉、名古屋、大阪、兵庫、京都、福岡、海外(台湾、シンガポール、ロサンゼルス、ダラス) |
対応物件 | 戸建て・マンション・土地・その他 | 戸建て・マンション・土地・投資用不動産 | 戸建て・マンション・土地・投資用不動産・その他 |
買取保証 | 〇 | ✕ | 〇 |
公式サイト |
三井のリハウスは、2022年度の取扱高が業界トップで、全国展開しているため地方でも最寄りで見つかりやすいです。小田急不動産と比べて買取保証はありませんが、仲介を依頼するなら候補に入れておくとよいでしょう。
東急リバブルは、対応エリアが大都市圏に限られますが、小田急不動産より展開しています。最終的に小田急不動産で売却を予定していても、三井のリハウスと東急リバブルへの査定依頼はおすすめします。3社の査定額の平均が、相場の把握に役立ちます。
比較した2社の口コミ・評判も知りたい人は、次の記事をチェックしてください。
関連記事:三井のリハウスの不動産売却の口コミ・評判は?特徴やメリット・デメリットを紹介
関連記事:東急リバブルの評判を徹底調査!実際の口コミやメリット・デメリットを紹介
小田急不動産で不動産を売却する流れ
小田急不動産での不動産売却は、次の6ステップです。
- 売却相談
- 価格査定
- 媒介契約の締結
- 売却物件の販売活動
- 不動産売買契約
- 残代金の決済・物件の引き渡し
売却相談では、売却の希望価格や引き渡し時期などの相談をします。まだ希望が固まっていない段階でも相談をすると、今後の参考になります。
価格査定は一括査定も活用して、最新の相場を調べましょう。住宅ローンが残っている人は、売却価格で完済できるかの判断材料にもなります。
媒介契約で、小田急不動産へ仲介を正規に依頼。販売活動は伝えば希望に沿って、担当が対応してくれます。自身で内覧の対応をする場合は、質問に答えられるようになっておくとよいです。
価格や引き渡し時期の交渉をえて、納得できる買主が見つかれば不動産売買契約を結び、手付金を受け取ります。抵当権の抹消や引っ越しを済ませ、残代金の決済や物件の引き渡しをおこなってください。
準備から引き渡しまでにかかる期間の目安は、3~6ヵ月です。想定した時期までに引き渡すため、期間には余裕をもっておきましょう。
不動産売却の流れについては、次の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
関連記事:不動産売却の流れとは?必要書類や契約方法など7つのステップで解説
小田急不動産に関するよくある質問
小田急不動産で不安なく不動産売却をするため、よくある次の質問について解説します。
- 小田急不動産の仲介手数料はいくら?
- 小田急不動産のリースバックサービスとは?
- 不動産一括査定サイトは利用したほうがいい?
小田急不動産の仲介手数料はいくら?
仲介手数料は、宅地建物取引業法で上限が定められ、次のようになっています。
売却価格 | 仲介手数料 |
200万円以下の部分 | 売却価格✕5%+消費税 |
200万円超え・400万円以下の部分 | 売却価格✕4%+消費税 |
400万円超えの部分 | 売却価格✕3%+消費税 |
400万円を超える価格で売却する場合は、次の簡易の計算式を使いましょう。
仲介手数料=売却価格✕3%+6万円+消費税
売却価格が1,000万円で39.6万円、3,000万円で105.6万円が上限です。実際にいくら支払うかは不動産会社によって変わります。値引き交渉は可能なので、媒介契約を結ぶ前に相談してください。
小田急不動産のリースバックサービスとは?
リースバックサービスとは、売却した不動産に賃貸物件として家賃を支払いながら住み続けられるサービスです。売却によってまとまったお金が手に入り、固定資産税などの維持費を節約できます。相続のトラブルをなくしたいが今の生活を続けたい、老後の資金を確保したい人などに向いています。
注意点は、仲介での売却より安くなる可能性があることです。売却価格によっては住宅ローンを完済する際に、自己資産での補填が必要になるかもしれません。また契約期間後に退去を求められることもあるので、契約採用は細部までチェックしておきましょう。
リースバックサービスについて、メリットデメリットの詳細や、他の不動産会社の特徴も知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
関連記事:【2024年版|宅建士監修】大手リースバック業者15社のおすすめ比較ランキング!デメリットや選び方も解説
不動産一括査定サイトは利用したほうがいい?
小田急沿線の不動産売却で、小田急不動産でしか査定を受けていないと、本当に査定額が相場にあっているのは判断できません。すまいValueなどの不動産一括査定サイトを利用すると、簡単に複数社へ査定依頼を出せて相場の把握も可能です。
どの不動産会社に仲介を依頼するか迷っている場合でも、利用はおすすめです。各運営が悪徳はところを事前に排除しているので、自力でゼロから探すより後悔するリスクを下げられます。
不動産一括査定サイトの比較もしたい人は、次の記事を参考にするとよいです。
関連記事:不動産一括査定サイトおすすめランキング16選を比較【2024年3月最新】売却の体験談を掲載!人気サイトの評判や選び方も
まとめ
小田急不動産は、小田急沿線の家や土地を売却するならば、おすすめの不動産会社です。地域で約60年の実績があり、ソナエアラバなどで売却のサポートが充実しています。
対応エリアは限られ、両手仲介・囲い込みのリスクはありますが、複数社への仲介依頼などで対策は可能です。また、売買契約が成立するまで基本的に費用は発生しません。後悔のない不動産売却にするため、口コミ・評判も考慮して、自身に合ったところなのかを判断してください。